No. 588 “That’s for my hope chest.”

BGM: "Eleven Small Roaches"
by Michael Hedges
（音声 MP3 ファイルのダンロードはこちら）

本日のようなフレーズは、その土地で生活しないと、
中々遭遇しないもので、これもテキストなどでは
まず目にしない表現だと思います。

ここで言っている
“hope chest” っていうのが何かというと、これは
「大切な宝箱」みたいなもののことを指します。

これは、アメリカの文化といえますが、一般的に
この “hope chest” というのは、女の子が将来結婚する
ときに持っていく、自分が大切にしていた思い出の品々
なんかを詰め込んだ箱のことを言います。

イメージとしては、例えば、自分が生まれたときに
両親からプレゼントされた銀のスプーンだとか、
初めて自分で刺繍したハンカチだとか、最初のデートの
映画のチケットの半券だとか、それこそ小さいもの
から高価なものまで、色々です。

“chest” という単語は、「胸、胸部」というのが
一番最初の意味なんですが、他にあまり知られては
いないものの、日常よく使う意味として、
「金庫」とか「箪笥、戸棚」「収納箱」なんかを
指すこともよくあります。

で、“hope chest” というのは、直訳すると、
「希望の収納箱」なので、そこから「希望の宝箱」
みたいな意味になるわけですが、女の子が将来の夢を
託して大切なものをしまっておく「宝箱」が、
“hope chest” というわけです。

日本語には、ピッタリした訳語がないので、
「宝箱」とか「お宝入れ」くらいでいいかなと
思います。

尤も、日本も狭いようで実は広いもので、地域に
よってはこの “hope chest” にピッタリの習慣があって、
ちょっと洒落た言い方をして伝わっている表現が
あるのかもしれません。ご存じの方がいたら、
是非教えてくださいませ♪

というわけで、例えば、日常会話の中で、
“That’s for my hope chest.” とか、
“This is for my hope chest.” というのは、
「それは、私の宝箱に入れるものなんだ」
「これは私の宝物」
という感じで、例えば、自分の孫子の代まで
伝えていきたい、自分の思い出なんだ、みたいな
場面で、女性が使うフレーズ、ということになります。

“chest” イコール「胸」とだけ覚えていると、ちょっと
イメージしにくい本日のフレーズでしたが、是非、
“hope chest” というのを一つ覚えておいてください♪
(^_-)-☆

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