No. 734 “Don’t say that!”

BGM: "Eleven Small Roaches"
by Michael Hedges
（音声 MP3 ファイルのダンロードはこちら）

本日のフレーズは、なんのヘンテツもない
フレーズで、ある意味では、日常会話の初心者
でも、比較的自然に使える表現かもしれません。

しかし、やっぱり会話表現というのは奥の深い
もので、こんな表現にも隠れたニュアンスが
潜んでいるものなので、ちょっと意識的に勉強
しておく必要があります。そういう意味で今回の
フレーズは、超重要なレッスンとなります。

というのは、
“Don’t say that!” というのは、
「そんなこと言わないでよ！」
という意味で、そのフレーズが使われる
場面については、それほど思いを巡らす
こともないかと思います。

で、隠れたニュアンスとはどういう意味か
というと、
“Don’t say that!”
という本日のフレーズと、
“Don’t say it!”
という表現との違いなんです。

この二つの表現の違いはといえば、
もちろん、“that” と “it” であるわけですが、
両方とも「あれ」とか「それ」という意味で
あるだけで、大した違いはないように
感じます。

でも、実は、日常会話の中では、
“Don’t say that!”
というのと、
“Don’t say it!”
というのとでは、だいぶニュアンスが
違うんです。

一言で言うと、この違いは何かというと、
“Don’t say that!”
というときは、日本語の感覚で言うと、
「そんなこと言わないでくださいよ！」
という感じの意味で、
“Don’t say it!”
というときは、感覚的には、
「そんなこと言うなよ（バカ）！」
みたいな感じになってしまうんです。

ただ、英会話のかなりの上級者の人でも、
この “that” と “it” を全く同じ単語として
使ってしまうことがあるんですが、ＴＰＯ
によっては、“it” を使うと、相手に対して
大変失礼な表現になってしまうことが
あるんです。

なので、例えば、
「なんでそんなこと言うの？」
という場面で、
“Why do say that?”
というのと、
“Why do you say it?”
とでは、やはり、“it” を使った表現が、
つっけんどんというか、なんか横柄な雰囲気が
漂ってしまうので、どっちか迷った時は
“it” ではなく “that” を使うようにした方が
無難だと言えます。

こういうことは、アメリカで日常生活を通して、
学んでいるときも、自分でしっかりと外国語を
学んでいるんだ、という意識を持っていかないと、
思わぬところでネィティブの人から、
「あなたの “it” と “that” の使い方は失礼！」
などと注意された上に、何がどう失礼だったのか
一生その理由がわからない、ということにも
なりかねないので、是非こここでしっかりと
押さえておいてください。

こういった日常会話のニュアンスはテキスト
にも辞書にもまだまだ出てこないので、
ぜひこのワンポイントで身につけてください♪
(^_-)-☆

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