No. 315 “My memory is getting short.”

BGM: "Eleven Small Roaches"
by Michael Hedges
（音声 MP3 ファイルのダンロードはこちら）

誠に残念ながら、人間というのは歳を取って
しまいます。といっても、別に歳を取るのが残念
なわけではないんですが、歳を取って、物忘れをする
ようになる、という側面はやっぱりちょっと残念ですね。

どんなに、若い頃、記憶力抜群を誇っていても、
生涯持続する記憶力というのは、ちょっとないように
思います。

で、最近は、ぱっと人の名前が出てこない、とか
単語が出てこない、なんていうときに、
「最近、物忘れが多くなったわ」
という感覚で使うのが、
“My memory is getting short.” です。

年齢に係らず、どうも自分は、記憶力はあまりないな～、
であれば、
“I have a short memory.” という言い方をします。
なので、
“You have a short memory.” であれば、
「あなた、記憶力が悪いね」とか
「物忘れがひどいね」という意味のフレーズです。

逆に、
「僕は、記憶力は悪くない」とか
「物忘れはひどくないよ」であれば、
“I don’t have a short memory.”
となります。

こういう言葉の感覚は、日本語とはちょっと違っていて、
「記憶が短い」という言い方は、我々はしないので、
“short memory” の意味を知らないと、判りそうで
判らない、という類のフレーズの一つかと思います。

ま、でも、「記憶にとどめている期間が短い」
という風に捉えれば、それも不思議な表現では
ありませんが、日本語では「記憶が短いんだ」
という言い方はしないですよね。そういう意味で、
“He has a short memory.” という言い方は、
英語的な表現といえるかもしれません。

では、逆に物覚えがいいことをなんというか。
“short” の逆が “long” なので、
“I have a long memory.” と言うかというと、
はい、実は、そういう言い方は確かにします。
正しい表現ですし、全然変じゃありません。

でも、なぜか、日常会話では、
「記憶がいい」というときに、
“She has a long memory.” よりも、
“She has a good memory.” を使う方が多いように
思います。

「最近、物忘れがひどくなってきてねぇ～」
とこぼすときに、
“My memory is getting short.” はよく言いますが、
“My memory is getting long.” とは言わないですね。
そういう意味では、年齢とともに、記憶力がよくなる、
という感覚の “getting long” は自然ではないのかも
しれません。

というわけで、
“My memory is getting short.” と
“I have a short memory.” は知っておきましょう。
あ、でも、あんまりこのフレーズを連呼すると
自己暗示にかかってしまうので、言わない方がいいかも(>_<)
言葉には気をつけないよ、口は災いのもとかも　^_^;

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