No. 1529 “You brought it up.”

BGM: " Eleven Small Roaches "
by Michael Hedges
（音声 MP3 ファイルのダンロードはこちら）

会社の同僚なんかの飲み会で、
十数人集まったりすると、
人の話はあんまり聞かないで、
自分のことばっかり話して
いる人がいたりするものです。

そのくせ、自分が持ち出した
話題で今度は自分で勝手に
憤慨しはじめたりする、なんて
いう人に対して、
“You brought it up.” で、
「だって、あなたが持ち出した
んじゃない」
というフレーズが飛び出します。

これも、文法から組み立てる
ようなフレーズではなくて、
もう、このひとかたまりで、
“You brought it up.” と、
「自分で言い出したくせに」
「あなたが言ったんでしょ」
「言いだしっぺはあなたでしょ」
という感覚で使います。

ちょっとだけ分析すると、
“brought” というのは、
“bring” の「持ってくる」
という意味の単語の過去形
なので、直訳すると、
“You brought it up.” は、
「それはあなたが持ってきたもの」
となりますが、このフレーズは、
何か具体的な「物」を指して
いるのではなくて、会話の中
では、話している話題を指して、
「（それは）あなたが言った
ことでしょ」という感じで
使うわけです。

学校で英語を習っているときは、
英語には「覚える順番」という
ものがあって、例えば単語を
覚える場合は、まずは現在形
を覚えて、次に過去形を覚える、
なんていう変なクセがついて
しまいますが、実は、会話の
フレーズには覚える順番、という
のはあまり関係がありません。

実際、私が小さいときに覚えた
今日のフレーズも、
“brought” という「音」を、
“You brought it up.” という
フレーズ全体の「音」から覚えて、
その中に “brought” という単語
があって、それが“bring” の
過去形だということを知ったのは、
ずっと後になってからのことでした。

会話を覚える、ということは実は
こういうことで、日常の実態に
即して「場面」とフレーズの「音」
を中心に、ひとつのまとまった
フレーズとして覚えていくように
しましょう♪
(^_-)-☆

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